製品案内
PRODUCT
無偏光ビームスプリッター
Non Polarizing Beam Splitter
無偏光ビームスプリッター(Non Polarizing Beam Splitter:NPBS)は、分離する割合が偏光成分に依存しない光学部品であり、
広帯域ハイブリッドタイプと狭帯域誘電体タイプがございます。
広帯域ハイブリッドタイプ
弊社製品の ポイント
広帯域ハイブリッドタイプの無偏光ビームスプリッターは、金属膜と誘電体膜を組み合わせたハイブリッド構造を持ちます。
半導体製造装置や自動光学検査装置などの分野で、加工や測定機器のライン照射、位置検出、外観検査、光学処理などに広く利用されています。
このビームスプリッターは、広帯域の有効波長帯をカバーしており、P偏光とS偏光のそれぞれの透過及び反射特性の差を6%以内に制御します。
また、高精度のプリズムを採用することでビームの位置ズレを軽減し、ビームの偏角は2分以内での製作が可能です。
所定の波長帯に最適化したARコート(反射防止膜)を施すことで、透過効率を最大化したり、黒塗り処理を行うことで不要な反射(迷光)を取り除き、ゴースト発生を軽減することも可能です。
硝材 | BK7 |
---|---|
寸法 | □5.0~50mm |
寸法公差 | ±0.1 /±0.2mm(接合面) |
ビーム偏角 | ≦2’ |
透過波面 | λ/4 |
外観 | 40-20(MIL) |
有効径(〇径) | ≧90% |
AR特性 ※1 | R≦0.5% |
偏光差 (Ts-Tp) | ≦6% |
分離精度 | 45±8% (Ave±5%) |
※2)NPBS成膜面側に印付け(〇印)
可視帯域 400-700nm T:R=5:5
【備考】本製品は仕様の範囲内でロット毎にバラつきがある可能性があります。
光の一部はビームスプリッターコーティングによって吸収が発生いたします。
Point1
高精度な無偏光
広帯域ハイブリッドタイプの無偏光ビームスプリッターは、P偏光、S偏光それぞれの透過及び反射特性の差を6%以内に制御し、偏光依存を最小限に抑えた高精度な無偏光膜で構成しています。
非偏光ビームスプリッターを使用する場合
非偏光ビームスプリッターは、透過光と反射光の分割比をP成分やS成分の偏光成分別ではなく、平均成分、合成波のみを考慮するため入射光は、自然光に代表される非偏光の光 (Unpolarized Light)を前提に設計されます。
これらは照明用途や偏光状態に制限されないアプリケーション用途に適しています。
非偏光ビームスプリッターをイメージング用途で使用した場合、入射光の偏光状態によってP偏光とS偏光の反射率と透過率が異なるため、分割後の光の偏光状態に影響を与える場合があり、イメージセンサーに届く光の強度が不均一になり、観測画像にムラが生じることがあります。
また、P偏光とS偏光で異なる位相シフトを引き起こすことがあり、干渉パターンが変化し、イメージング結果が歪むことがあります。
無偏光ビームスプリッターを使用する場合
無偏光ビームスプリッターは入射光の偏光状態に依存することなく直線偏光や円偏光又は楕円偏光であっても、P偏光とS偏光に対して同じ反射率と透過率を提供しする為、出力光の強度や分割比が変化しない安定した出力偏光に分割させます。
- 均一な輝度
無偏光ビームスプリッターを通過した光は、偏光による影響を受けないため、観測画像に輝度ムラがほとんど生じません。
結果として、イメージング画像の明るさを均一に保ちます。 - 画像の歪み
光の分布や反射に起因する歪みを抑止し、観測ワークの高精度な形状観測を可能にさせます。 - 画像のコントラスト
偏光状態による光の減衰や増幅を抑制し、高いコントラストにより観測ワークの解像度を向上させます。 - 偏光に対する感度の低減
入射光の偏光状態が不明な場合、入力偏光の微小な変化や揺らぎなどで変動をしている場合でも、偏光依存性による影響を排除し、出力偏光の安定性が高い一貫した性能を保ちます。
パルスレーザーなどの偏光状態が時間的に変動するレーザー光源等を使用する場合にも有効です。
Point2
広帯域・多波長対応
広帯域ハイブリッドタイプの無偏光ビームスプリッターは、偏光による減衰や位相変化が少なく、広い波長範囲で均等な性能を発揮します。
単一波長だけでなく多波長光源や広帯域の光、異なる偏光状態の光に対しても均等な応答を持ち、スペクトルの歪みを最小限に抑えられます。
<イメージ>
無偏光ビームスプリッターは、光学顕微鏡、垂直落射照明、CCDカメラなどによる観測、広帯域の光信号の伝送や解析において、広い帯域での均一な光分割により、測定誤差やノイズを軽減し、光学測定や分析の精度・信頼性、信号の品質を向上させます。
可視帯域ではホワイトバランスを最適化した出力光をデザインしています。
Point3
各種帯域や分割比に対応
広帯域ハイブリッドタイプの無偏光ビームスプリッターは、可視帯域、近赤外帯域、通信帯域に対応しています。
透過光と反射光の分離比についても、8:2や7:3など、お客様のご要望に合わせた任意の分離比率でのカスタム製作を承っております。
可視帯域 400-700nm
T:R=5:5 T:45±8%(Ave±5%)
T:R=3:7 T:28±8%(Ave±5%)
近赤外帯域 700-1,100nm
T:R=5:5 T:45±8%(Ave±5%)
通信帯域 1,100-1,600nm
T:R=5:5 T:45±8%(Ave±5%)
狭帯域誘電体タイプ
弊社製品の ポイント
Point1
高精度ビーム偏角
≦2’対応
Point2
高精度無偏光
≦3%対応
Point3
任意波長に最適化
レーザーライン用途
特定の波長や出力で発光するレーザー光源の制御に使用されるキューブ型無偏光ビームスプリッターです。
532nmのダイオードレーザー(半導体レーザー)、632.8nmのヘリウム-ネオン(He-Ne)、及び1064nmのネオジウムヤグ(Nd:YAG)などの任意の制御波長に対応した設計が可能です。
半導体製造装置や自動光学検査装置などの分野で、加工や測定機器のライン照射や位置検出、光学処理などに広く利用されています。
このビームスプリッターは、広帯域の有効波長帯をカバーしており、P偏光とS偏光差を3%以内に制御します。
また、高精度のプリズムを採用することでビームの位置ズレを軽減し、ビームの偏角は2分以内での製作が可能です。
硝材 | BK7 |
---|---|
寸法 | □5.0~50mm |
寸法公差 | ±0.1 /±0.2mm(接合面) |
ビーム偏角 | ≦2’ |
透過波面 | λ/4 |
外観 | 40-20(MIL) |
有効径(〇径) | ≧90% |
AR特性 ※1 | R≦0.25% |
偏光差 (Ts-Tp) | ≦3% |
分離精度 | 50±5% |
※2)NPBS成膜面側に印付け(〇印)
790nm 赤外線レーザー向けNPBS
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【営業時間】8:10~12:10 / 13:00~17:00